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会員の声:田中 秀忠さん

“ Pursuit Lead に推奨されているAPMPの本質は『相手の立場・想いを理解し、お客様に寄り添った提案を組み立てる力』と考えています。“

今回は2024年よりAPMP日本支部の幹事会メンバーになっていただいた田中さんにお話を伺いました。
田中さんのこれまでのキャリアと日本支部にかける想いに迫ります!

 

--これまでのご経歴を教えてください。

日本ヒューレット・パッカードにて、約15年、開発リーダーからプロジェクトマネージャーを経験しました。通信業のお客様向けにシステムインテグレーションを実施する部隊の本部長を担当し、その後、日本マイクロソフトのコンサルティングサービス部門に転職しました。マイクロソフトでは、プロジェクトマネージャー、Pursuit Leadを経験し、2022年より、クラウドソリューションの導入・運用を支援するカスタマーサクセス事業本部にてソリューションアーキテクトのチームのManagerを担当しています。


--現在のお仕事内容を教えてください。

マイクロソフトが提供している開発系プロダクトの活用に向けたプレミアムサポートサービスを提供しています。通常の製品サポートに追加できる、お客様の抱える課題に対し定例会などをベースに、プロアクティブにサポートを提供していくことが特徴です。サービスを提供するためのコンテンツがグローバルでも準備されていますが、その内容を日本のお客様に合わせてアレンジしてお届けしております。

 
--APMPの会員になったのはいつですか? 会員になろうと思った理由、決め手を教えてください。

コンサルティングサービス部門でPursuit Leadを担当している時に知りました。グローバルにてPursuit Leadに推奨される資格としてAPMPが指定されており、資格取得を目的に2021年1月に入会しました。元々幹事会メンバーに前職からの友人がいたこともあり、何となくAPMPの存在は認識していたのですが、Pursuit Leadの仕事に関わることで改めてAPMPを学習することになりました。

 

-当時Pursuit Lead として担っていた役割を教えてください。

マイクロソフトの中で複数年の大型案件をしっかりとまとめられるチームを作ろうとなり、Pursuit Leadチーム内に大型案件専任のチームが創られました。日本の中でもクラウドを全社的な標準基盤として活用する企業様が増えており、中長期的な視点でお客様のIT戦略に寄り添う提案が求められていました。規模が大きいだけではなく、グローバル企業様のように複数の地域にまたがるような複雑な案件も多かったため、Complex Capture Managementを強化する一環としてAPMPを取り入れることになりました。既にグローバルではAPMPの資格を有する同僚はいたのですが、国内では資格保有者はいなかったため、Pursuit Leadチームから私含めて2名が資格を取得しました。


--お客様にとっても自社にとってもインパクトの大きい戦略的な提案を担う重要な役割ですね。Pursuit Leadの具体的な仕事内容を教えてください。

Pursuit Leadの職務範囲は会社毎に多少異なることがあると思いますが、マイクロソフトでは営業とコンサルタントの間の立場で、提案に必要な技術リソースの確保や提案活動のスケジュール管理、提案書作成支援などを行っていました。社内でオポチュニティとして正式に認定されたタイミングでアサインされます。提案内容については、営業、コンサルタント、プロジェクトマネージャーと共に検討していくことが多かったです。

 

--会員であることで得られているメリット、ベネフィットは何ですか?

やはりAPMP BOKを通じ、提案活動に関連する最新情報を得られることがベネフィットだと感じています。

また、日本支部の各種イベントや勉強会に参加することで他の会員のみなさまの取り組みが聞けるのも大きいですね。APMPが良いナレッジだとわかっていても、社内に展開・浸透させていくことはとても難しいことだと感じています。同様に苦労している会員の方のお話を伺っていると、改めてトップダウンとボトムアップの両アプローチが必要なのだと学ばせていただきました。


--APMPから学んだことで、実務で取り入れていることはございますか?実務に取り入れることでどのような成果がございましたか?

APMP BOKのOpportunity Planning ※1 の内容に基づいて、商談状況を整理しています。網羅的な項目を可視化して確認できるようにすることで、提案関係者で共通の理解が持てるようになり、今後の取るべきアクションについての議論を深められるようになりました。

※1 Opportunity Planningとは、お客様に自社を選んでいただけるようにするための提案の戦略とアクションを策定する計画書です。APMPから計画書の雛形となるフレームワークが提供されています。


--田中さんは2024年度から幹事会メンバーに参画いただきました。参画した理由や想いを教えてください。

プロポーザルマネジメントは「提案書を書くための専門知識」、「RFPに応札するためのテクニック」と認識されている傾向が強いと感じています。もちちんこれらに対応する学びを得られることは事実ですが、本質的には「相手の立場・想いを理解し、お客様に寄り添った提案を組み立てる力」を養えることが価値であると捉えています。

これは顧客向けに対する提案に限らず、社内での企画書でも同様と考えています。相手の立場を考えていない、自分本位の企画書ってだいたいボツになりますよね。笑

この魅力的なナレッジ・ノウハウをもっと日本に広めたいと思い、幹事団に立候補させていただきました。日本での認知度向上が結果的に自社での認知度向上にも繋がっていくと考えています。

 

--素敵すぎます。田中さんのそのエネルギーの原動力はどこから来るのでしょうか?

「学びの場」というのは、いくつになってもとても重要だと考えています。更に言うと、学ぶだけではなく、学んだことを現場でどのように実践していくか、が求められていると思います。世の中的にも社内に留まらず、社外での活動や活躍が求められる時代になっていますし、自分自身も次世代の育成を考え行動していかないといけない歳になってきたと感じています。


--APMPの学びを今後どのように活かしていきたいですか?

まずは所属している組織で「相手に寄り添った提案」を増やしていけるように勉強会を実施しています。社内の資料についても相手の状況・背景などを理解した上で作成できると、会議の時間の節約に繋がったり、提供できる価値が大きくできたりすると思います。更に会議の目的設定や逆算の段取りの重要性に気付かされられることも多いように感じます。

 --田中さんには、マーケティング・プロモーションチームでご活躍いただきます。今後APMP日本支部でどのような活動をしていきたいですか?

先ほどお伝えした通り、日本で多くの方にAPMPを活用していただけるように、認知度向上に向けた活動を強化していきたいです。既に会員の方には、APMPから学んだ知識を社内で実践していくために必要な情報やコンテンツを届けていきたいと考えています。APMPのHQや他国のChapterなど、グローバルの情報も積極的に発信していきたいです。また、これから会員になることを検討している方には、APMPの価値や意義が伝わるようなコンテンツも大切だと考えています。


--まさにこの「会員の声」が認知度向上に向けた活動の一歩目になりますね!!それでは最後に会員の方、これから会員になろうとしている方へのメッセージをお願いします。

日本が世界的に見ても生産性が高いとは言えない状況になっている中、提案力の向上は効率的な働き方に必ずつながると信じています。同じ想いを持った仲間と共に切磋琢磨できるコミュニティにぜひ参加いただければと思います。


--本日は貴重なお話をありがとうございました。今後もAPMPの認知度向上、そして日本支部のリードをよろしくお願いいたします。

(インタビュー実施日: 2024年3月6日)

※プロフィールはインタビュー当日の部署名・役職名を掲載