· 

BPC New Orleans 参加レポート 「BPC New Orleans に参加しました!」

BPCとは、Bid and Proposal Conferenceの略で、毎年APMP本部が5月~6月にアメリカで開催します。世界中から入札、事業開発、提案活動の専門家が集まる会議であり、この分野では世界最大の対面式カンファレンスと言われています。今年で34回目の開催です。「百聞は一見に如かず」ということを実感できた出張となりました。今回初参加となった西よりレポートさせていただきます。 

昨年のBPCレポートはこちら

開催期間:2024年 6月2日(日)~6月5日(水)  
開催会場:マリオット ニューオリンズ ホテル
参加者数:APMP会員1,300名 ※日本からの参加者3名


レポート本題に入る前に、BPC参加者の目的と理由がAPMPホームページにも記載がありましたのでこちらにも転記いたします。
*************************
BPC参加者の目的と理由
1. セッション参加と認定資格受講
   各分野の専門知識を高めるためにカスタマイズされたセッションへの参加。認定資格トレーニングが受講できます。
2. 魅力的なコンテンツ
   一流の専門家や企業によるプレゼンテーションを聴講できます。
3. チームビルディング
   専門家のネットワークと協力関係の構築で繋がる環境づくりが可能です。
4. ネットワーキングの機会
   世界中から志高い専門家が集結しているイベントとして定評のあるBPCであるため多様なコミュニティと繋がる機会を得られます。
5. 業界横断的な代表の集結
   参加者は政府、ビジネス部門、その他さまざまな分野から集まっているため、豊富なアイデアや視点の交換が得られます。

*************************
あらためて業界の専門家たちが BPC に集まる目的と理由を知ることで、日本では得られないメリットが盛り沢山であることを痛感しました。実際に開催期間中はどの会場も熱気に溢れており大盛況でした。初参加者の目線で感じたことを日ごとにレポートいたします。


6月2日(日)  

午前中は、BPCと同時開催で資格試験のFoundationトレーニングセッションが行われていました。

日本プロポーザルマネジメント協会でも認定資格トレーニング講座を開催しており、日頃からテスト会社(英国)とのやり取りもあるため関係者との挨拶も兼ね、会場設営の見学もさせていただき、色々とお話しを伺えました。

なんと!会場付近で、式町さんが昔教わったトレーニング恩師と偶然お会いすることができました。
ダメ元でトレーニングセッションの聴講をお願いしてみたところ、即答でご快諾いただけました!(式町さんの人徳ですね。)
ということで、朝食を済ませてから資格試験のトレーニングセッション聴講へ向かいました。

参加者の皆さんの真剣な眼差しと、積極的に質問が飛び交う光景がとても印象的でした。

午後は、スポンサー企業主催の「Strategic Responses Management Executive Summit」という会議にご招待いただき、式町さんに同行し参加させていただきました。

米国、カナダ、日本、英国から約20名のプロポーザル・マネジメントのリーダーが集まり、ビッド&プロポーザル専門職の存在価値とは何か、可視性を高め、業界の認識を変えることによって、この専門職の価値をレベルアップする機会についての話し合いでした。式町さんは日本で認知度ゼロからAPMP日本支部立ち上げについてのご経験談をお話され、参加者がとても興味深く耳を傾けていました。

夕方は、BPC参加者の受付スタートです。翌日から本格的にスタートするBPCに向けた前夜祭的なイベントが開催されます。初参加者のためのワークショップ「First -Time Attendee Workshop」に私も参加してきました。初参加者同士がBPCに溶け込めるよう、工夫を凝らした演出であっという間に周囲の方々と和むことができました。

その後は受付会場、スポンサー企業展示会場にて見学を兼ねた参加者との交流の時間です。
BPC大先輩の瀬戸さん、式町さんと共に歩き回りながらお会いする方々に挨拶をしました。

改めて驚いたことは、女性参加者が多数であること。皆さん穏やかでとても優しく表情豊かでした。日本から参加と伝えると温かく迎えてくださいます。なかでも親日家の方は日本の〇〇へ行ったことあるわ。あの場所大好き。また日本に行きたいと思っている、いつか日本へ行きたいと思っている国の一つです、などなど、会話が繰り広げられ、ちょっとした小話からも知識豊富で博学な方が多いと感じました。

会場内では、CEOリックさんより式町さんに声がかかりました。
APMP TVのインタビューに協力してほしいというリクエストであり、専用ブースへ移動し撮影されました。
「APMP日本支部を立ち上げたきっかけは?」「フリータイムは何をしていますか」など・・・

式町さんの素の姿を見られるチャンスかもしれません。今後のAPMP TVをチェックしてみてください。(APMP TV | Video & Webinar Library) 


6月3日(月) BPC DAY1 

BPC初日です。期間中の朝食はこちらの大会場でいただきます。そして、いよいよキックオフが始まりました。
CEOリックさんの挨拶に始まり、ボードメンバーの紹介です。ボードメンバー兼日本支部チャプターリーダーの瀬戸さんも両手を挙げて登壇されました。朝8時とは思えないほど会場内は盛りあがっています。

キックオフ後は、基調講演。
その後はその日のプログラムが配られますので、各自、参加したいセッション会場へ移動します。
期間中、大小約90会場(1コマ45分のセッション)が設けられており、どの会場も熱気に溢れていました。
セッション内容も多岐にわたり、プロポーザルマネジメントに関する最新トピックスやテクノロジー、メンター育成のセッションなどありました。
セッションによっては座席数が足りず、床に座る人も出るほど会場内は活気があります。
予めプログラムを見て早めに移動することをお勧めします。

セッションの合間のコーヒーブレイクは「Networking Coffee Break」となっていますので、

参加者同士での繋がりを強めることもできます。この日はインドチャプターの方々と「近い将来、BPC Asiaを開催したいですね!」という話もできました。

 

 


6月4日(火) BPC  DAY2

2日目も大会場での朝食に始まり、基調講演が行われました。この日の基調講演の内容はAPMP会員向けのAI「APMP PIN」の紹介でした。2024年3月にオープンとなり、会員内で浸透してきており、10万件/日のアクセスがあるそうです。APMPに特化した情報が凝縮されているので、これは我々も使うしかないですね。
もちろん、日本語で聞いても応答してくれます!今後は更に高みを目指し、精度をあげていくために、会員の皆さまからの問いかけこそが「PIN」の栄養となり知識の構築になります。会員の皆さま、ぜひアクセスしてご活用ください。

つづいて、「Chapter Leaders Lunch & Meeting」に参加。

各支部のチャプターリーダーや関係者が集まり、支部運営での工夫や課題を共有し意見交換をしました。

日本支部からは、イベント開催時間について意見交換をしました。会員数が着々と増えており法人会員も増加している背景から開催時間を夜から昼へ移行していくことも視野に入れていること。子育て中のママさんも時間を気にすることなく参加できる仕組みを作りたいことを話しました。日本と海外の子育て事情の違いもわかり良い勉強になりました。いくつかアイデアもいただいたので、今後、日本支部では会員の皆さんと改めて対話しながら、皆さんが参加しやすいイベント開催を目指していきたいと思っております。

その後は、スポンサー企業の展示会場へ移動しスポンサー企業を見て回りました。
AIと付く名の製品が多数出展しており、いくつかの企業にデモを見せてもらいました。
詳細までは割愛いたしますが、日本語変換されたものも1パターンではなく、
3パターンも出てくるものもあり驚きでした。言語の壁も低くなり、精度があがってきています。また我々の課題を直接スポンサー企業へ伝えることで今後の開発に向けて動いていただけるチャンスが来るかもしれません。

ーーーーーーーーーーーーーーーーー
また、資格認定試験などを提供している企業様にもお話をうかがうことができました。なんと!お話しているうちに、過去に式町さん、瀬戸さんと企業様の繋がりもあり、歴史を感じると同時に世の中狭いですね。という話にもなりました。

今、日本プロポーザルマネジメント協会でも、認定資格試験の「Practitioner」の日本語化を進めております。
今後皆さまに向けてご提供できるように進めて参ります。もうしばらくお待ちください。

さて、BPCも終盤です
2日目の夜は、パーティータイム「The TARA」の開催でした。
大会場入り口では、ゴスペルの皆さんがお出迎え。
迫力ある歌声とリズム感よい音楽を聞くと元気になりますね!
会場内は、似顔絵コーナー、生演奏などあり、会場にいるだけで陽気な気分にさせてくれる空間でした。個人的には、いつも仕事でお世話になっている関係者とリアルにお会いできたことは何よりの喜びです。普段は時差の関係でメールのみのやり取りですが、ゆっくり話せたことで絆が深まります。リアルにお会いできることは最高ですね!


6月5日(水) BPC  DAY3

いよいよ最終日。
この日も朝食後に基調講演がありました。「ビッド&プロポーザル専門職の存在価値」というテーマで、最終日にふさわしい内容でした。

その後は、今回の出張最大イベントといっても過言ではありません。
2つのミーティングに出席しました。
1つ目は、CEOリックさんと式町さんの会談。


CEOリックさんと式町さんの署名に立ち会わせていただきました。
内容についてはCEOリックさんからも公開のご快諾いただいておりますので、こちらでも共有させていただきます。

約10年前、日本にはプロポーザル専門職が存在せず認知度ゼロの中、たった一人でBPCへ参加し日本支部を設立したいという想いを実現するために活動したこと。
認知度がない中でも、他国にない独自の運営モデルを練り上げ、企業との連携も含めた支部運営が評価されたこと。
その独自モデルに基づく今後の継続運営に対し、改めて合意がなされ署名が取り交わされました。

これまでの経緯を周りの関係者の方々も長期間応援してくださり、関係者からの温かいお言葉を直接いただきました。

 後日、リックさんから以下お言葉をいただきました。
以下原文です。(日本語、英語、両文でいただきました)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
私たちの会談は私にとってBPCのハイライトの1つでした。
あなた(Kumiko)はAPMPのたゆまぬ支持者であり、あなたが私たちの職業のためにしてくれたことは私たちにとって特別なことです。

Our meeting and MOU signing was one of the highlights of the conference for me.
You have been a tireless advocate and it is special to us what you have done for our profession. It is amazing.  I value my professional friendship with you more than you can possibly know.
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

改めて、この場に立ち会えたことに感謝です。
署名を取り交わした直後の写真です。

2つ目は、認定資格試験に関するミーティングです。

私達は、日頃アメリカ本部やイギリスのテスト会社と連携を取りながら認定資格試験の日本語化と試験実施、対策講座開講を行っております。

普段は時差の関係から、アメリカ、イギリスとのやり取りはメールのみが多いのですが、やはり会って確認したいことがありましたので、纏めていき直接会話できることの有難さと重要さを痛感しました。文面だけでは伝えられないニュアンスを、ネイティブの方々に伝えるのは大変ではありますが、気持ちを込めて伝えたところ、しっかり理解していただけたこと、そして日頃の苦労や、仕事の進め方についても話し合うことで先方から感謝の言葉をいただけたことがとても嬉しいことでした。

式町さんと私で達成感と嬉しさを嚙み締めた時間でもありました。ミーティング終了時間が迫っていたため、皆さんと写真を撮り忘れてしまったことが残念です。帰国後の今も、仕事がスムーズに進められています。現地でお会いできて本当によかったです。

再びメイン会場へ戻り、クロージングセレモニーに参加しました。

「Cash Prize Giveaway」といって、現金や商品が当たる当選会でした。残念ながら日本支部のメンバーは当たらず。

こうしてBPC ニューオリンズは閉会となりました。参加者の中にはこの日のフライトで帰る方もいらっしゃるため、皆さん別れの挨拶は「Take care and have a safe flight home!」という言葉が会場内のあちらこちらで飛び交っていました。こうして終わったBPCニューオリンズ、全てが新鮮であり、大変充実した日々でした。


BPC番外編

■日本からの飛行時間
日本からニューオリンズまでの直行便は残念ながらないため、経由地を経て約17時間の移動。
今回、私はハプニングがあり、経由地ダラスでの乗継便が天候の理由により2回の遅延連絡→挙句の果てにフライトキャンセルとなりダラスで1泊となりました。予定外の宿泊のため、急遽自身で宿泊先を探し最低限の荷物で1晩過ごす経験となりましたが、これもいい思い出です。トラブル対応中に出会う海外の人との会話もいい思い出となりました。

■ニューオリンズの街並み
ジャズの街として知られるニューオリンズ。BPC開催期間は、束の間の時間を利用して街中を散策しました。
いたる所で音楽が流れている素敵な街です。

有名なカフェ「Café du Monde」も行ってきました。
美味しくて有名なベニエ(ドーナツ)は生地がモチモチとしていてとても美味しかったです。
お茶しながら路上ライブの音楽が聞こえてくるのもニューオリンズならではの光景でした。

■来年度以降参加する方へ プチ共有
ニューオリンズの外の気温は30度を超えているのですが、ホテル会場内はどこも寒いです。
予め聞いていたので、長袖、ジャケット、寒暖を調節できるものは用意していましたが、それでも寒く感じる会場もありました。理由は、欧米人と日本人との平均体温の差です。白人系欧米人の平均体温は37度と高いので皆さんエアコンが効いていても基本薄着です(笑) 私が長袖を着ていても、隣に座る方はノースリーブなんてことも多々あります。来年度以降参加される方、ぜひ調節できるものを持参することをお勧めします。来年度参加される方はご質問ありましたらお気軽に西までご一報いただいても大丈夫です。(笑)

 最後に・・・
最後までお読みいただきありがとうございました。
会場の雰囲気を少しでも感じていただけましたでしょうか?来年はぜひ日本支部の皆さんと一緒に参加したいと強く思いました! 
少し気が早いですが、来年のBPC開催は決まっております!

開催期間:2025年5月18日~21日 
開催場所:アメリカ ナッシュビル(テネシー州)

皆さんで一緒に参加しませんか? 
ご参加いただくと、日本では味わえないことを肌で感じていただけることが盛りだくさんのBPCです。
本当にお勧めです!ぜひご検討いただけたら嬉しいです。