· 

会員の声:河井 良介さん

“  一生使えるスキルとの出会い。次世代の子供たちにも活用して、社会を良くしていきたい“

今回はAPMP日本支部のランチタイムイベントにご協力いただいている河井さんにお話を伺いました。 
河井さんのこれまでのキャリアとプロポーザルマネジメントにかける想いに迫ります! 

 
--これまでのご経歴を教えてください。

ITディストリビューターにて約10年、サーバー/ストレージのプリセールスエンジニアを担当しました。HPEのサーバーやストレージが主な担当でした。その後、株式会社アシストのデータ活用分野のプリセールス部門に転職しました。アシストではプリセールス担当の後、顧客専任技術担当として大手製造業や大手リテール企業、社会インフラ企業を担当し、現在は担当企業を持ちながら組織のマネジメントに従事しています。 

 

--現在のお仕事内容を教えてください。

担当企業との関係構築・深耕、取引拡大がミッションです。営業担当と顧客チームを組み、技術的側面から活動のプランをつくりPDCAを回しています。現場ではお客様のビジネス課題やお悩みの整理から課題設定、課題解決に関わる提案活動、その後のCX活動など幅広く対応しております。 

 
--APMPを知ったきっかけはなんですか? 会員になろうと思った理由、決め手を教えてください。

会社の同僚に話を聞いたことがきっかけです。 
そして、2023年11月に会員になりました。会員になろうと思った理由としては、自身のキャリアを考えた際に、我流の提案ノウハウではなく、世界標準のプロポーザルマネジメントのスキルをしっかり身に着けておくことが自身の価値を証明しやすいと考えました。また、本業以外の社外団体の有識者との交流も人脈拡大の一つのきっかけとして捉えて会員になりました。

 
--現在の役割について、詳しくお聞かせください。

私たちは営業と一緒に、お客様の経営や事業部のテーマを理解し、課題の整理や潜在的な課題に対する提案を行っています。これを繰り返しながら、顧客との接点を強化することがミッションです。商談が進んでいくと、各製品担当も参画し、チームとして引き継ぎながら進めていきます。チームとして提案を進めるにあたり、提案活動全体のコーディネートも行っています。アカウントプランは、これまでのノウハウもあり、しっかり回せるようになっていますが、オポチュニティプランやコンテンツプランは、まだ個人のノウハウに依存している部分もあり課題になっています。担当の変更など引き継ぎが必要な際にも、共通フレームとしてオポチュニティプランやコンテンツプランがあれば、効率的に進めることができると考えています。 

--会員であることで得られているメリット、ベネフィットは何ですか?

APMP BOKで提案活動に関わる知識が得られること、また提案活動に従事しているメンバーとの交流を通じた新たな視点や気づきを獲得できることがベネフィットだと感じています。提案に関わる生のご意見を伺えるので、自身が悩んでいることへの対応策や、これからの活動の参考になることが多いです。 

 

--APMPから学んだことで、実務で取り入れていることはございますか?実務に取り入れることでどのような成果がございましたか? 

取り入れたことを2つ紹介させていただきます。 

1つ目は、オポチュニティプランプランニングで利用するフレームワークの顧客情報を整理する観点を応用して、顧客の事業テーマや各プロジェクトの課題を確認し、顧客深耕の活動計画を立てるプロセスを進めています。社内関係者への情報共有にも役立ちますし、顧客理解を正しく行えるので、活動の精度向上や提案機会の創出にも繋がっています。 

2つ目は、オポチュニティプランプランニングの際に利用するフレームワークのFABPD(注1)の内容です。 
少し変わったケースであげさせていただくと、OJTで利用した事例です。弊社はソフトウェアパッケージのセールスを行いますが、プリセールスのOJTでFABPDを取り入れ、取り扱いプロダクトごとに特徴、アドバンテージ、顧客のベネフィット(例)、証明できる事例、差別化要因を考えてもらい、自身で語れるようになってもらいました。成果として、OJTメンバーの独り立ちまでのスピードがあがりました。 

(注1)FABPDとは、APMPのBody of Knowledgeの重要な単語を理解しやすいように、その頭文字を枠組みとしてまとめたものです。「Feature, Advantage, Benefit, Proof Point, Discriminator」の頭文字をとったものです。 

 

--河井さんは、APMPの「Charlie Divine APMP Certification Scholarships」を受賞されました。応募の際のエピソードなどがあれば、教えてください。

プロポーザルマネジメントは、様々な日常の課題を解決するのにも活用できるスキルと考えています。私は子供がおりますが、将来を担う子供たちの教育にも、何か役立てないか、ということを考え、その要素も含めて応募しました。様々な教育現場の課題などへの対応として、自分も含め提案すべき人々の「提案力」を向上させることで改善のスピードや、それぞれのパフォーマンスの最大化に貢献することができないか?と考え、活動しています。 
※インタビュー後の3月1日の試験において、APMP Foundationの認定資格に合格されました。


--素敵すぎます。APMPの学びを今後、現在のお仕事ではどのように活かしていきたいですか?

社内の提案に関わるプロセスを高度化し、提案価値を最大化する取り組みにチャレンジしたいと考えています。 
販売するモノでの差別化が難しくなってきている昨今で、いかに自社の提案の価値を高め、評価いただけるかがポイントになってきています。 

お客様が得られるコト(=ベネフィット)を最大化していく課題に取り組みたいと考えています。

 

--今後APMP日本支部でどのような活動をしていきたいですか?

自身のキャリアとして身に着けたスキルの伝播もしていきたいと考えているため、自身のナレッジ形成のための学習と継続的な会員の活動の場への参加/意見交換を行っていきたいです。ゆくゆくは外部への研修や講義を通じて、広げる活動をしていければとも考えております。 

 

--それでは最後に会員の方、これから会員になろうとしている方へのメッセージをお願いします。

プロポーザルマネジメントの内容もそうですが、APMP日本支部の活動も素晴らしく、米国本部や海外支部からも評価を受けるほどになっています。意見交換の場も柔軟なスケジュールで多く開催されており参加していきやすいのも特徴だと思います。ぜひ新しい風もどんどん入ってきていただけると嬉しいので、これから会員になろうと思っている方も積極的に参加いただけると嬉しいです。 


--本日は貴重なお話をありがとうございました。今後もAPMPでの情報発信などの活動をよろしくお願いいたします。

 

 

(インタビュー実施日: 2025年2月26日) 
※プロフィールはインタビュー当日の部署名・役職名を掲載